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la souvenir

Posted on 2023.09.24

Crossing

9月初旬のパリ。
いち早く秋めいた装いを楽しみに出かけた街は
連日三十度を越す真夏日。
露出した薄茶色の肌にバカンスの余韻
通りには人が溢れ
おしゃべりに活気づくカフェは朝早くから遅い日の入りまで賑わっている。
あの悶々とした日々は一体なんだったのか、
嘘のような本当の話は大体嘘?
なんて斜めな目線を抱きながら
楽しそうな人の、街の姿に安堵する。

歩く、歩く、そして歩いた。
ギャラリー・ラファイエット
プランタン
ル・ボン・マルシェ
お馴染みの名物百貨店を隅から隅へ
16年の休館を経て蘇ったサマリテーヌ。
日本の建築家 安藤忠雄氏が携わったブルス・ド・コメルス、
(なんとそこにはかの有名なミッシェル・ブラス監修のレストランがあり、
スタッフのユニフォームは我らが誇る
カトリーヌアンドレさんデザインである!)
滞在したアパートメントホテルに近いマレ地区の小径をぐるぐるめぐり、そして旅の目的である買付の時間に数日を費やす。
街で感じた息吹
なぜ活気があるのか
どうして廃れているのか
目が覚める甘美な香り
ワンブロックで急激にリズムが変わる建物の力

巨大円形アトリウムに仰ぐヒエラルキーの姿
なぜ美しいのか
どうして笑わないのか
気取ってまどろむ店の人
空調のない電車で優しく席を譲る観光客
一瞬にして空気を変えるミラクルな人
数ヶ月をかけて創り出された新しいコレクションを目の前に
沖縄に持ち帰るものを選び抜く時間は
交差したシーンを度々思い出し
沖縄での表現を繰り返し投影する。

歩く、歩く、そして歩いた。
円安にも、高い飛行機運賃にも挫けず
経費節減で探した(それでも十分高いと思った)アパートメントホテルを快適に過ごし
未知の「味」との出会いを安値で楽しみ
沖縄に持ち帰る新たなワクワクとたくさん出会った。
帰国する前日、カトリーヌと共にテーブルを囲んだ。
嬉々とした表情で沖縄を語る彼女、
そしてパリで過ごした時間のことを話す私たち。
なぜ互いに行き来するのか
何が魅力なのか
どうして私たちは惹かれ合うのか
語る時間は沖縄へ移動する
あなたにもぜひ、糸を紡ぐ優雅な人、カトリーヌに出会ってもらいたい。
It’s Inspiring❤️