Posted on 2021.04.28
誰かに会いに行く。
何かを見つけに行く。
暦を眺め、宿を探し、同行する仲間を決め、
航空券を手配し、滞在先でのスタイルをある程度定め荷造りをする。
沖縄から海外に行くとなると経由する空港をどうするかも一つの楽しみ。
国内もそうだけど海外のトランジットも一つの小さな旅。
空港に並ぶお土産品を見れば特産品がわかり、
免税店を眺めればブランド品のトレンドも見えてくる。
民族衣装に身を包む人、擦れ違い様に感じる体臭、
セキュリティーの人のご機嫌、イミグレーションの親切さ、
小さな街がそこにあり、毎日見本市が開催されているような、
エキサイティングな世界。
誰かに会う前から、何かを見つける以前から、
たくさんのギフトが視界に飛び込んでくる。
懐かしい旅の時間。出かけることが儘ならない今ゆえに、
旅してきた時間がとても愛おしい。
最近知り合った素敵な女性。いわゆる同業者。
バイヤーとして伝説のセレクトショップを33年と5ヶ月切り盛りし、
その間なんとわかっているだけで地球を112周、月まで5.5往復、
世界中を旅してきたという。
誰かに会いに行って、何かを見つけては仕事に生かし、
お店を訪ねてくるファンを喜ばせ、その輪を広げる。
やればやるだけ止まることが出来ず、
次へ次へとディスティネーションが生まれてきたという。
インドの話になった。
土煙り。ギョロ目の男。いたるところを歩く牛。
幾千もの糸、織られる布、溢れる染色、精密な刺繍。
濃いアイライン、漆黒の髪、くびれた腰、体のあちこちにビジュー、ヘナ。
互いにプリミティブなものを好んでいる。
いつかラジャスタンへ行こうと語った。
どこにでも友がいると彼女は笑った。
互いになりふりかまわず的で女性として自由だったであろう。
よって得てきたものと、得ることが出来なかったこともよく似ている。
長く尽くしてきた企業を卒業した彼女。
茶色い瞳を持つ彼女の中に宿った美意識を、また違う形で表現していくと囁いた。
強い意志を感じつつ、経てきた時代と年月を重ねると
これまでよりずっと優しく、これまでよりきっと柔らかな、
そんなビューティーを運んできてくれるような気がする。
旅の写真をセレクト。
2016年のスペイン、バルセロナ。
著名なアーティスト、マリスカル氏に会いに行った旅。
サン ジョルディの日ことを知った年。
そういえばと、JALのホームページにログイン。
総搭乗時間3431.6時間、地球51.7周。月2.7往復。
せっかくだから60周を目指そうか。
地球上が元気であればきっと大丈夫。
みんなで元気になろう。
Love, Wisdom & Peace