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la souvenir

Posted on 2020.01.02

旅するように生きる

身長156cmの日本人バレリーナは
手や足や肩や指先の動きを、ひと回り先の方に届くようなイメージで
シルエットを描く努力をするという。
その意識は、限られていたはずの可動域をぐっと広げ
小さな体がステージで見劣りすることはなく、
むしろ誰よりも華麗で、今や国際的バレエ団プリシパルの座を掴んだ。
  
自分の中に住む小さな劣等感は
時たま驚くほど自分のことを支配する。
ぐるぐるとその渦が大きくなると頭や心にゆとりがなくなり
目の前にある現象ばかりにとらわれて
風船の中で生きているような感覚に陥る。
足元がどんどん地面から離れていって
手のひらで風船を打ち破ろうとしてもままならない。
少しずつ息苦しくなって諦めてあぐらくんでうつむき、悶々としていると
だんだんと自分自身の姿に飽きてくる。
随分浮き上がってしまたなあ、と呆れながら天を見上げ、
右腕を思いっきり上に伸ばし、人差し指でチョンと突くと
風船はパン!と弾け、いつもの呼吸に戻り、一人苦笑いをする。

旅するように生きる。
ロージャースが謳うライフスタイル。
知らないことを知る喜び。
感じることができる幸せ。
理解する知恵。
  
とらわれない自由。   
ゆるがないしなやかさ。
旅するように
気持ち広げ
旅するように
毎日を愉しむ。
ディティネーションは自分次第。
その日、そのとき、その場面。
居心地のいい旅先を見つけたら
ゆっくりと気を癒し
刺激的な旅と出会ったら
新しい自分を可愛がろう。
旅先の一期一会は学びのシンフォニー。
彩りとなって心を支える。
旅するように慈しみ
旅することで豊かになる。

前述したバレリーナをテレビ番組で知った時、
彼女の旅の素晴らしさに感激した。
目的地がはっきりした強い旅。
私は既に彼女の旅に魅了されている。

誰もが持つ小さな劣等感をチケットに替えて
ふわふわ気球に乗り込んで
旅するように生きる。