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la souvenir

Posted on 2023.10.31

歓びのうた

ずっと考えることがあること。

高野加一画伯102歳のお言葉。
 
お嬢様が沖縄に嫁ぎ、その縁あって開催された
「高野加一沖縄展102」 10月7日〜12日
会場プラザハウス3階アステティカ
 
お話しが決まった時。
本人が東京から沖縄にいらっしゃると聞いた時。
展示の準備が始まりその作品を目にした時。
その時々に浮かんだ想像を遥かに超えた画伯の姿が目前に登場した。
雄大なオーラがそこらじゅうに広がる。
ベートーベン交響曲第九番「歓びのうた」が脳天から聞こえてくる。
人の持つエネルギーのなんと素晴らしいこと。
企画した糸数さんに感謝が絶えない。
よき会話を重ねる父娘の姿は
来場する方々に愛と信頼を与え、
惜しげなく抱き合う高野加一画伯と重ねた多くの胸と手には
柔らかな強さと脈打つ魂が伝播する。
92を迎える我が父も、
見たことのない満面の笑顔で出会いを讃えた。
なんだか親孝行。
そしてなんとも「子孝行」な尊き翁の姿があった。

貴重な出会いを私たちなりに記したい、とインタビューをお願いした。
二人のお嬢様と一緒にロージャースのファッションに身を包み
記念の撮影を、とモデルまでお願いした。
真摯に答えてくれる高野さん。
愉快だ、と笑ってくれる加一さん。
休む暇がない、考えることが幸せだという102歳。
この場所で
豊かな感性と人生のお話しをお裾分けいただき深く感謝いたします。

この場所、プラザハウスのテーマは「旅するように生きる」。
歴史、文化、人種、場所、時間。
あらゆる過去に縛られず、自由に生きる。
コザで琉米が互いのアイデンティを尊重し
長い時間をかけて育んできた垣根の無い、温かく優しい価値観。
これまでも、これからも変わることのない普遍的な在り方。

旅するように生きる。
それはきっと「想像」する喜び。
頭の中に思い描き
既知の事柄をもとにして推し計ったり
現実にはあり得ないと思うようなことを考えてみたりすること。
わかり合おうとすること。
受容すること。
刺激を栄養にすること。
辛さを過去に見送り
前を向く勇気を育むこと。
100年生きる時代の今、
世界197ヵ国で生まれる夢と未来を想像する。
そして、そうだ、
ずっと考えることがあること。

世界中の人々よ、抱き合え。
その口づけを万人に捧げよう。
世界中の人々よ、抱き合え。その口づけを万人に捧げよう。
                       「歓喜の歌」より