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I'm Roger's

ユニークを
体感できる場所

スネ・ロバン (レディス シューズ・バック バイヤー)

トレンドを超えていく

コレクションの時期にミラノに行くと、世界中から1万人近くのバイヤーが集まってきて、おしゃれな方ばかりが街を歩いています。展示会に参加するバイヤーの半分以上はヨーロッパの方で、残りの半分はアジアから来ています。アジアでは、日本が一番多いかもしれないですね。あとは中国と韓国も多いです。

バイイングをするときには、お客さまからのリクエストを持っていくようにしています。常連さんの好みや、すでに購入されたアイテムとの組み合わせ、利用シーンなどを想像しながらセレクトしています。たまにトカゲやヘビ革のバッグを欲しいという素材のオーダーがあり、作っているメーカーが少ないので必死に探します。過去にはエイ革の財布をお求めの方もいましたよ。シーズンのトレンドも入れつつ、それ以上にお客さまに気に入ってもらえるものを提案できるよう、アイテムのバランスを調整するがバイヤーの仕事だと思っています。

とっておきの1点

個人的にはエッジが効いたアイテムが好きなので、本当は美術館の展示のような面白いバッグや靴をディスプレーしたい気持ちもあります。これまでにバイイングしたアイテムで面白かったのは、ギターの形をしたショルダーバッグです。ショルダーがギターのネックになっていて、ウォシュドレザーでイタリアの国旗やエンブレムがワッペンで縫いつけられています。バッグの中には、LEDライトとスマホなどがつなげられるスピーカーも付いていました。同じブランドのカメラ型のバックと一緒にディスプレーすると、他のお店では見かけない光景でユニークな雰囲気でした。音楽好きなお客さまやイタリア好きのお客さまには大ヒットしましたね。私も買いたかったくらいのアイテムでした。

日本とヨーロッパをつなぐ役割を担いたい

このバッグはPratesi(プラテージ)というファクトリーブランドのものです。このブランドは家族でやっていて、今は三代目です。ブランドのロゴが、この家族のエンブレムになっているんですよ。このように、ヨーロッパは歴史があるので各ブランドで職人さんにまつわるストーリーなどがあることが多いですね。バイイングしてきたアイテムを通して、沖縄の方々にヨーロッパの文化や歴史を紹介していけたらと思っています。それらを伝えながら、たまにギャップに苦しむこともあります。例えば品質の基準。もともと革には、動物の皮にあった傷などが残っています。ヨーロッパでは、“エイジング”と理解してそこに価値を見出して買ってくださるのですが、日本の方は完璧な美しさを求めますよね。
また、バイイングをしていて、ヨーロッパの方たちに日本の文化も知ってもらわないといけないと感じることもあります。納期に対する考え方で納品日がずれることがあるのですが、日本のビジネスシーンでは許されないですよね。そういう文化の違いをメーカーとのやりとりの際に伝えています。この仕事ならではのエピソードですね。

スネ・ロバン(レディス シューズ・バック バイヤー)

Roger’sで唯一のフランス人バイヤー。2012年の入社以来、レディスシューズ・バックを担当し、2016年からバイヤーを務める。フランス在住の頃にはイタリアに行ったことがなく、バイイングがきっかけで初めてイタリアへ行った。